マイナス金利が妨げ
短期金利をマイナス0.1%、長期金利を0%程度に抑える日銀の大規模緩和が長期化し、利ざや(貸出金利と預金金利の差)で稼ぐ従来の経営モデルでは収益が出しづらくなった。高リスクの外国債券に手を出して損失をかぶった地銀もあり、当面は金融商品の販売などによる手数料収入や経費削減でしのぐしかない。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の笹島勝人シニアアナリストは「本来は再編で経営規模を大きくして生き残りを図るべきだ。ただ、マイナス金利がそれを妨げている」と指摘する。
経営統合の直後は店舗の統廃合や看板の掛け替えなどでむしろ経費が先行する上、再編を引っ張る“勝ち組”もおらず、利ざや縮小で収益が出ない間は二の足を踏む恐れがあるためだ。
日銀は7月の金融政策決定会合で大規模緩和のさらなる長期化に向けた政策修正を行い、早期の経営環境改善は絶望的となった。再編に踏み切る余力すらない地銀の将来は一層苦しい。(田辺裕晶)