通貨危機ドミノの恐れ トルコショック引き金 アルゼンチン、ブラジル、ロシア…軒並み下落 (2/3ページ)


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FRB利上げも影響

 トルコショックの契機はトルコ在住の米国人牧師の拘束をめぐり、トランプ米政権がトルコの鉄鋼への追加関税を打ち出したことだ。トルコのエルドアン大統領は米電化製品の不買運動を呼び掛けるなど徹底抗戦の構えで、両国の経済関係悪化などへの不安がリラ売りを呼んでいる。

 新興国通貨安の要因では米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを進めていることも大きい。今後も利上げが見込まれる中、新興国通貨売り・ドル買いの動きの加速が予想される。

 また今年100万%の物価上昇が予想されるベネズエラは20日、通貨を10万分の1に切り下げるデノミネーションを実施。通貨ボリバルは闇市場での取引が広がる。ベネズエラは2014年からの原油価格下落などで経済が崩壊に向かう中、今年5月に米国から大統領選の不公正な実施を理由に追加制裁を科されており、政府は米国への反発を強めている。

外貨建て債務の重み

 新興国経済の懸念材料のひとつとして挙げられるのはドルなど外貨建ての債務の大きさだ。通貨が売られている国はいずれも外貨建て債務が多く、自国通貨が下落すれば、返済時により多くの自国通貨を持ち出さなければならない。

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