厚生労働省は21日、2017年度に病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費の概算が前年度比2.3%増の42兆2000億円に達し、2年ぶりに過去最高を更新したと発表した。前年度から9000億円増えた。1人当たりは前年度比8000円増の33万3000円。
厚労省は「高齢化と医療の高度化で医療費が増加する傾向は当面変わらない」と分析している。16年度は、C型肝炎治療薬「ソバルディ」といった高額薬の公定価格が大幅に引き下げられた影響で医療費が減ったが、17年度はこうした特殊要因がなく増加に転じた。
診療種類別は入院が17兆円で全体の40%を占める。外来が14兆4000億円(34%)、調剤7兆7000億円(18%)、歯科2兆9000億円(7%)。1人当たりは75歳未満の22万1000円に対し、75歳以上は94万2000円に上った。