経済産業省は21日、少子高齢化が進み現役世代が急減する2050年に向け、就労環境や社会保障など社会制度改革を議論する有識者会議を設置し初会合を開いた。「人生100年時代」の到来を念頭に健康な高齢者が長く働ける職場を確保。予防や健康へのインセンティブ(動機づけ)を広げ、社会保障費の抑制を目指す。来年夏までに提案を取りまとめ、政府の未来投資会議に報告する。
経産省によると、50年ごろに100歳以上の人口は50万人を突破。働き手の中心となる15~64歳の現役世代は15年比で約2400万人減少し、約5300万人となる見通しだ。単身世帯が増え、未婚率が上昇するなど社会の構造も変わる。
有識者会議では、50年には企業のサプライチェーン(部品の調達・供給網)は世界に広がり、人工知能(AI)などの技術が飛躍的に進むと想定。副業や中途採用の活性化のほか、高齢者が働きやすい環境を整え、就労機会を増やす方策を探る。
高齢化に伴う医療費の増大に対しては、個人が積極的に病気の予防をする仕組みを話し合う。健康を維持し、病院に行く回数を減らすことを目指す。人間の心理や感情を分析に取り入れた行動経済学の考えを取り入れ、受診率が上がるような検診案内をつくるといった議論も視野に入れる。