
東京・霞が関の金融庁(三尾郁恵撮影)【拡大】
金融庁は26日公表の行政方針で、スルガ銀行の不正融資問題で温床となった地方銀行の投資用不動産向け融資の実態調査に乗り出す方針を明らかにした。返済能力を超えた過剰な融資をしていないか審査体制を厳しく点検する。超低金利の長期化で収益力が低下した地方銀行のガバナンス(企業統治)悪化を問題視し、不祥事をこれ以上繰り返さないようにしたい考えだ。
「目先の収益確保を優先し、経営理念に基づいた実現可能性のある経営計画を策定・実行していない」
行政方針では地銀の経営姿勢を厳しく批判した。取締役会が形骸化し経営課題に関する実質的議論が行われないなど企業統治に課題があり、監視を強化する。
特に懸念を強めるのが投資用不動産向けの融資だ。スルガ銀問題を踏まえ顧客の返済可能性を考慮した融資が行われているか、不当な抱き合わせ販売を行っていないかなどをアンケートや立ち入り検査で調べる。
不正融資が行われた背景には地銀の厳しい経営事情がある。急速な人口減少や超低金利による利ざや(貸し出し金利と預金金利の差)縮小で、2017年度は全国の地銀106行のうち52行が貸し出し業務など本業で2期以上連続の赤字になった。