
閣議後、記者会見する世耕経産相=5日午前、経産省【拡大】
日米新通商交渉で、日本に対し、日欧経済連携協定(EPA)以上の市場開放を求めるとしたパーデュー米農務長官の発言に対し、日本の閣僚から従来の協定を超える譲歩はしないと強調する声が相次いだ。
世耕弘成経済産業相は5日の閣議後会見で、過去に結んだEPAの水準が最大限とすることで合意したと説明。この水準を外れた合意はしないと米国に明確に伝えていると主張し「国民の懸念がない形で交渉を進める」と語った。ペンス副大統領が4日の演説で、今回の日米協議は自由貿易協定(FTA)交渉だという位置付けを明確にしたことには「包括的なFTAではない」と、これまでの主張を繰り返した。
吉川貴盛農林水産相も従来協定が最大限の条件だと力説。「首脳間でこの点で合意文書を作った意義は大きい」と力説し米側の過度な要求を牽制(けんせい)した。
麻生太郎副総理兼財務相は閣議後会見で、ペンス氏の演説に対し「日米首脳会談で、FTAという言葉は一言も出ていないと承知している」と反論した。
日米両政府は、農産品や自動車などの関税引き下げを2国間で協議し、物品貿易協定(TAG)の締結を目指すことで一致している。交渉は年明けに本格化する見込みだが、ペンス氏が11月に来日し、麻生氏とTAG交渉の進め方について話し合う可能性もある。