米ベンチャーに14億円出資 クールジャパン機構 動画で魅力発信

料理レシピの動画を撮影するテイストメイドのスタッフ=18日、東京都港区
料理レシピの動画を撮影するテイストメイドのスタッフ=18日、東京都港区【拡大】

 クールジャパン機構は18日、動画コンテンツを制作・配信する米ベンチャー企業テイストメイドに対し1250万ドル(約14億円)の出資を決めたと発表した。日本の食や観光の魅力をSNS(交流サイト)を通じて世界に発信する同社の取り組みを支援することで、海外から日本の農林水産物・食品の購入や訪日旅行の需要開拓につなげる。

 同機構にとって、6月に北川直樹社長が就任してから初めての投資案件。米ゴールドマン・サックスやアマゾン・コムなど6社と共同で投資する。投資額は総額3500万ドルに上る。

 テイストメイドの月間動画再生回数は25億回を超え、月間視聴者数は推計2.5億人超。主に2000年代以降に成人した「ミレニアル世代」の支持を集める。動画視聴から商品購入に誘導する通信販売も手がけている。日本では、動画で紹介された料理を提供するカフェの開設も検討中という。

 出資を決めた理由について、同機構の加藤有治専務は「海外の方がいいと思う目線を取り入れたかった」と説明。金融支援だけでなく、コンテンツ制作のパートナー候補となる国内企業を紹介する考えも示した。