比に原発推進の動き、人口1億で電力需要増 安価で実用的、失業者対策にも (2/2ページ)

マニラの西方約70キロにあるバターン原発=7月(共同)
マニラの西方約70キロにあるバターン原発=7月(共同)【拡大】

 政権が進める高速道路や鉄道などの大規模インフラ整備計画も後押しし、クシ・エネルギー相は今年4月、原発稼働を盛り込んだ政策案をドゥテルテ氏に提出した。労働雇用省幹部も「稼働で雇用が生まれ、失業者対策になる」と歓迎する。

 ただ、慎重論も根強い。科学者でつくる活動家団体のジョナ・ロドリゲスさんは東京電力福島第1原発事故に触れ「なぜ他国の経験から学ばないのか。原発に頼らないエネルギー政策を模索すべきだ」と力説した。(マニラ 共同)

                   

【用語解説】バターン原発

 石油危機をきっかけに、1973年に当時のマルコス大統領が建設計画を発表した。米ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)が受注、加圧水型軽水炉で出力は62万キロワット。マルコス氏が失脚した86年までにほぼ完成していたが、コラソン・アキノ政権発足直後にチェルノブイリ原発事故が起き、安全性が確保できないとして建設中断と稼働見送りが決まった。(マニラ 共同)