
APEC関連会合で、演説する中国の習近平国家主席(AP=共同)【拡大】
【ワシントン=塩原永久】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は12日、中国政府が、自国企業を優遇したハイテク産業育成政策「中国製造2025」を、新たな政策に置き換える準備を進めていると報じた。外国企業の参入を拡大させ、中国製部品の調達シェア目標を削除するという。トランプ米政権は同政策により米企業が不当に扱われているとして、政策を厳しく批判していた。
同紙によると、中国政府は来年の早い時期の策定を目指し、新政策の起草作業を進める。「中国製造2025」が、ハイテク重要分野の部品で国内企業から調達するシェアを、2020年までに40%、25年までに70%に引き上げるとしている数値目標を盛り込まず、自国優遇の度合いを緩和する方向だという。
トランプ政権は中国政府が補助金を投じて進めるハイテク産業育成を問題視。米企業の知的財産権の侵害や、米企業への技術移転の強要が横行する温床になっているとして、中国との貿易協議で同政策の撤回を迫っているとされる。
ただ、習近平政権の肝いりで進めている同政策について、中国政府がどこまで踏み込んだ抜本改定ができかは不透明だ。同紙は、トランプ政権内で厳しい対中政策をとる幹部らが「懐疑的」な見方を示す可能性があるとしている。トランプ米大統領は11月の記者会見で、「中国製造2025はとても侮辱的だ」として、中国が計画を取り下げる必要があるとの考えを示していた。