予算案「歳出の中身、もっと議論」ニッセイ基礎研・矢嶋康次氏

 政府は21日、平成31年度予算案を閣議決定した。ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストに評価を語ってもらった。

 ■矢嶋康次氏

 財政再建よりも成長戦略を優先する安倍晋三政権の政策にのっとった予算となった。ただ、歳出の中身はもっと議論する必要がある。中国などの脅威に備え増加傾向にある防衛費は、関連経費を精査すれば、さらに無駄を省いた予算を計上できるはずだ。

 来年の消費税増税に伴う景気対策についても、できる措置を何でも実施した感じがする。キャッシュレス決済を行った場合のポイント還元制度も、カードを持たない高齢者や低所得者にとっては、ポイント還元の恩恵は少なく、逆進性の問題が生じる可能性もある。

 拡大が避けられない社会保障費についても、高齢者中心から支える側の子供や若者への支援をさらに拡大すべきだ。長期的な視点を持ち、政策の整合性や効果を検証した予算編成をしなければならない。評価点を与えるならば、可もなく不可もない60点だ。