
日米通商交渉の経緯と今後の日程【拡大】
日米の新たな貿易交渉が来年3月にも開かれることが、23日までに明らかになった。米通商代表部(USTR)がモノの貿易やサービス貿易、為替など22項目の協議事項を明記した対日交渉方針を発表し、物品に限定した交渉を目指す日本との立場の隔たりは鮮明となった。トランプ米政権は自動車への高関税を辞さない強硬姿勢で臨むとみられ、日本にとって難交渉となるのは必至だ。
USTRが方針を公表したことによって、米国の通商交渉の手続きなどを定めた貿易促進権限(TPA)法に基づく手続きが完了した。制度上は来年1月下旬にも交渉開始が可能となるが、米国は交渉期限が同3月1日に設定されている中国との貿易摩擦をめぐる協議も抱えている。米国は中国との協議を先行させて早期に決着させることを目指しており、日米交渉は「来年3月ごろにずれ込む可能性が高い」(日本政府筋)。
日米両政府は今年9月に米ニューヨークで開いた首脳会談で関税協議を含む新たな通商交渉に入ることで合意。米国がサービス分野を含む包括的な自由貿易協定(FTA)の締結に照準を合わせているのに対し、日本は包括交渉を否定し、新協定を「物品貿易協定(TAG)」と呼んでいる。
TPA法は通商交渉を始める場合、90日前までの議会通知を大統領に求めている。USTRは正式な交渉開始の30日前までに詳しい目的を公表する。
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【用語解説】物品貿易協定(TAG)
日米が2国間の通商交渉で新たに締結することを目指す協定に日本が名付けた名称で、TAGは「trade agreement on goods」の略。9月の日米首脳会談で協議入りに合意した。日本は関税の引き下げや撤廃などに限定したい考えだが、米側は通信や金融なども含む包括的な協定の締結を目指す構えだ。