主要121社アンケート 消費増税対策「評価28%」 軽減税率、賛否割れる

初詣客で混雑する東京の神田明神=1日(AP)
初詣客で混雑する東京の神田明神=1日(AP)【拡大】

 フジサンケイビジネスアイは2019年の景気動向や企業経営の課題について主要121社にアンケートを実施した。

 政府が10月1日の消費税率10%への引き上げに伴って講じる経済対策を評価する企業は28%にとどまった。軽減税率は制度の中身が難しく販売現場の混乱を懸念する声が多かった。また、対策の歳出規模が大きいため、政府の財政再建を遅らせるとの指摘もあった。

 「増税影響を軽減する効果は期待できるが、仕組みが分かりにくくトラブルが懸念される」(コンビニエンスストア)

 小売りでは外食と酒を除く飲食料品の税率を8%に据え置く軽減税率に対する不満が強い。同じ店でも座って飲食すれば対象にならないなど複雑で、「対象区分が現場作業の混乱を招く」(食品)と困惑する。

 ただ、対策を評価した企業に具体的な施策を尋ねると軽減税率が回答数の3割弱を占め、自動車購入支援と並んで最も多かった。食品や生活必需品など減税対象の業界から一定の支持があることに加え、「負担軽減が実感しやすい」(サービス)などと対策の効果を期待する声も上がっており、賛否が分かれている。

 一方、経済対策の予算は2兆円に上り、現金を使わないキャッシュレス決済時のポイント還元は代金に増税幅の2%を超える5%分のポイントが付く。こうした対応は国民の不満を押さえ込むのが狙いだが、「増税の目的が見失われている」(運輸)、「今後増税するときは常に景気対策を求められる」(商社)と大盤振る舞いに批判も出た。

 消費税率を今後も引き上げるべきかとの設問では「安定した社会保障制度を維持するため、(政府の)財政健全化は必要不可欠」(保険)などと増税の必要性を認める企業が多く、消費税に相当する付加価値税率が20%前後と高い欧州並みに税率を引き上げるよう求めた企業も7%あった。

 ただ、「(低所得層ほど負担が重い)逆進性が強すぎる」(銀行)などさらなる増税はやめるべきだと答えた企業も7%。「景気への影響を見極めて判断する必要がある」(建設)と慎重論も根強い。