タクシン人気 農村で健在 タイ総選挙 地方振興策懐かしむ声も (1/2ページ)

タイ東北部ウドンタニ県コーケオ村で機織りをするナリーさん(左)=22日(共同)
タイ東北部ウドンタニ県コーケオ村で機織りをするナリーさん(左)=22日(共同)【拡大】

 24日のタイ総選挙で、タクシン元首相派のタイ貢献党は親軍政政党に押されたが、なお一定の強さを示した。首相在任中に進めた地方振興政策は、目立った産業のない東北部や北部の農村に希望を持たせてくれた-。こうした地域では今もタクシン氏に感謝する有権者は多く、強固な地盤となっている。

 一村一品運動

 のどかな田園風景が広がる東北部ウドンタニ県コーケオ村。自宅の軒先に置いた質素な木の板に腰掛け、シャラムさんが休みなく機織りを続けていた。散歩中の近所の女性と時折笑顔で雑談を交わすが、完成しつつある織物を見る目は職人そのものだ。

 「タクシンさんが首相だったころは、たくさん売れたんだ。彼には今でも感謝している」と懐かしむような表情を浮かべた。床などに敷くマットは1枚250バーツ(約870円)。70バーツのスカーフも作っている。

 流通を促進させたのはタイ版「一村一品運動」だ。農村ごとに特産品開発を奨励し、現金収入源をつくる狙いでタクシン氏が始めた。コーケオ村では、各家庭に伝わる織物の販売に力を入れ「それまでは個人でほそぼそと売っていたが、村の人と協力して販路を開拓し、売り上げが伸びた」(シャラムさん)という。

 失脚後、年収が半分

 しかし、旗振り役のタクシン氏は2006年のクーデターで失脚。政権が代わって政府の財政支援がなくなると運動は下火になった。流通も停滞気味になり、シャラムさんの妻ナリーさんは「年収が半分になった」とため息をつく。

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