【ニュースレビュー】Friday eye 3.29

 ●経産省、キャッシュレス決済PR

 経済産業省などは29日、現金が要らないキャッシュレス決済のサービス・新技術を紹介するイベントを同省内で開いた。小売りや決済事業者など約30社が集結。この日は仕事を早く終える月末の金曜日「プレミアムフライデー(プレ金)」に当たり、なかなか浸透しないプレ金と非現金での支払いをセットでPRした。産官学でつくる「キャッシュレス推進協議会」が主催し、鵜浦博夫会長は「生産性の向上とデジタル社会の構築にはキャッシュレスが不可欠だ」とあいさつした。NTTドコモ、みずほ銀行などがサービスを紹介した。

                  ◇

 ●年度末株価、3年ぶり下落

 2018年度最後の取引となった29日の東京株式市場は、日経平均株価の終値が2万1205円81銭となり、17年度末の水準を248円(1.2%)下回った。株価が前年度末を下回るのは3年ぶり。米中貿易摩擦や中国の景気減速などに端を発した世界経済の変調が、投資家に意識され始めている。米国の堅調な景気や米ハイテク株の上昇に牽引(けんいん)され、平均株価は昨年10月に約27年ぶりとなる高値を付けた。しかし、18年度後半にかけて海外の景気が減速し、日本企業の業績に悪影響を与え始めたことで先行きにも慎重な見方が強まった。

                  ◇

 ●ローソンが完全無人化実験

 ローソンは29日、午前0時から午前5時までの深夜帯の営業を完全無人化する実験を7月ごろから開始すると発表した。人手不足の深刻化でコンビニの24時間営業の見直しを求める声が高まっており、無人営業が可能かどうか検証する。

 フランチャイズ加盟店を含む2店舗で行う予定で、具体的な実施地域は検討中としている。期間は数カ月間の予定。来店者はスマートフォンアプリを使って解錠して店に入り、自分で現金などで会計するセルフレジやスマホを活用してレジを通らずに決済する「ローソンスマホレジ」を使って商品を購入する。

                  ◇

 ●第一三共、英製薬大手と提携

 第一三共は29日、自社で開発を進めるがん新薬に関し、英製薬大手アストラゼネカと提携したと発表した。第一三共主導で開発や販売を行い、対価としてアストラゼネカから最大69億ドル(約7600億円)を受け取る。中山譲治会長兼最高経営責任者(CEO)は29日に東京都内で記者会見を開き「先方はがんの会社として地位を確立している。学ぶところが数多くある」と話した。提携の対象は、乳がんや胃がんなどの治療薬「トラスツズマブ・デルクステカン」で、2019年度前半に米国で乳がんの治療薬として承認申請する予定。