海外情勢

ネコと「共生」目指すトルコ 町ぐるみで保護、救急車を用意 (1/2ページ)

 アジアと欧州にまたがるトルコは「ネコ好き」の住民が多いことで知られる。中でも最大都市イスタンブールは町ぐるみでネコを大切にしている。地元自治体には野良猫を中心に動物保護に当たる専門部署があり、救急車も用意して「共生」を目指している。

 イスタンブールは至る所で日常的に野良猫の姿が見られる。公園や路地裏、モスク(イスラム教礼拝所)、商店街-。飲食店にネコが入ってくることもあるが、市民の多くは笑顔で受け入れる。

 「トルコ人が動物を大切にするのは昔からの文化で、ネコは特別だ」。市ベシクタシュ地区の動物保護センターのムスタファ・ユン所長が強調する。

 センターは市の各地区にあり、ベシクタシュでは獣医師や動物看護師ら約30人が所属。全員公務員だ。専用の電話回線で市民の通報に対応し、救急車4台も使い、けがや病気のネコなどの保護や手術に当たっている。

 治療後は、ネコが元にいた場所に戻すのが基本だが、引き取り手も探す。地区内の各公園にはネコの住居用の小屋も設置。野良犬にも狂犬病予防の注射や去勢手術を行い、耳にタグを付けて全て管理している。「日本で行われている殺処分は絶対しない」という。

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