国内

巨大IT企業、3方向から規制 公正取引確保・個人情報保護・デジタル課税 (1/2ページ)

 政府は「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業の規制に向け、「公正な取引環境の確保」「個人情報保護」「デジタル課税」という3つの視点から検討に入った。公正な取引環境の確保に向けては独占禁止法を補完する新法を検討するほか、個人情報保護法も改正。さらに適正な課税に向け国際ルールも策定する。3つの方向からルールを定めることで、規制に実効性を持たせる狙いだ。

優越的地位の乱用

 「一方的にプラットフォーマーに有利な契約になっている」「突然、アカウントを閉鎖された」…。

 経済産業省や公正取引委員会などが昨年11月から12月に実施した意見募集では、巨大ITと取引のある事業者から、こんな不満の声が多く寄せられた。

 政府が規制対象として念頭に置くのは、社名の頭文字をとって、「GAFA(ガーファ)」と呼ばれているグーグルやアップル、フェイスブック、アマゾン・コムの米巨大ITが中心だ。巨大ITのシェアが高いインターネット通販などでは、出店者は巨大ITのサービスを使わざるを得ないのが実情。政府はこうした「力関係の差」が、不公正な取引の温床になりかねないとみている。

 不公正な取引に関して、政府は独禁法の「優越的地位の乱用」を適用する方針だ。さらに独禁法を補完するため、取引条件の開示を義務付ける新法もつくる方向で検討。今夏に具体策をまとめる。

 巨大ITはネット検索や会員制交流サイト(SNS)で検索履歴などの個人情報を集め、特定の個人を狙った広告サービスなどを展開し収益を上げている。政府は、こうした個人情報の収集にも「優越的地位の乱用が適用できる」(公取委幹部)として、個人消費者とのやり取りにも規制の網をかける構えだ。

 また、巨大ITが収集する個人情報について、広告などへの利用停止を個人が求めた場合、応じるよう義務付ける「利用停止権」も新設する。来年の通常国会に、個人情報保護法の改正案を提出する方向だ。また、個人情報の漏洩(ろうえい)などに罰金引き上げを検討する。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus