国内

G20農相会議 農業生産性向上で一致 食品ロス削減主導も盛る

 新潟市で開催の20カ国・地域(G20)農相会議は12日、人工知能(AI)やロボット工学などの最新技術の活用を通し、生産性向上を目指すとする閣僚宣言を採択して2日間の日程を終えた。食品ロス・廃棄の削減の取り組みをG20が主導することも盛り込んだ。

 新技術活用は、世界の食糧需要増大に対応する新たな視点として宣言に採用された。宣言では、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を支持することも再確認。G20各国が温暖化防止に役立つ営農の実践を呼びかけるなどして支援する。

 このほか、アジアで拡大するアフリカ豚コレラの蔓延(まんえん)防止に向けて各国が協力することでも一致した。吉川貴盛農林水産相は同日の記者会見で「課題を各国と共有できたことは重要」と会議の成果を強調した。

 議長国の日本は12日、新潟市内での視察会で無人トラクターやドローンなど最新技術を活用した農場の取り組みを披露。また、2日間の会議に合わせ開いたレセプションや夕食会で、世界34カ国・機関の要人に対し、福島県産の農産物・食品を振る舞った。輸出額1兆円の達成に弾みをつけるのが狙いで、健康、長寿社会も視野に入れた機能性食品も紹介した。

 G20農相会議に合わせ中国、韓国などとの2国間協議も行われ、日本は東京電力福島第1原発事故に伴う福島県産などの食品にかけられている輸入規制の撤廃や緩和を要請した。

 G20農相会議に先立ち、行われた韓国の李介昊(イ・ゲホ)農林畜産食品相との会談で吉川氏は、東京電力福島第1原発事故を起因とする日本産水産物などの輸入規制を続ける韓国に対し、早期の規制解除を要請。「被災地復興のためにも規制解除は、重要な課題」と述べたという。

 韓国による福島など8県産水産物の輸入禁止措置を世界貿易機関(WTO)は「1審」で不当と判断したが、今年4月の「2審」の上級委員会はこれを破棄。禁輸措置を認めた。

 会談では禁輸措置に関する話し合いは平行線に終わったとみられる。今後の規制解除に向けた道筋は不透明なままだ。

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