海外情勢

英サッカー、EU離脱で弱体化の危機 若手選手の獲得困難に

 【ロンドン=板東和正】英国勢同士が優勝を争った1日のサッカー欧州チャンピオンズリーグ(CL)に英国は沸いた。しかし、英国の欧州連合(EU)離脱問題がここにも影を落とす。離脱でEU出身選手にも英就労ビザ(査証)が必要となれば、英国サッカーを支える人材が流出しかねない。

 1日夜、ロンドン中心部ピカデリーサーカスのバーでは、店からあふれ出るほどのサポーターがCL決勝をテレビ観戦し、熱い声援を送っていた。男性客(38)は「英国勢がここまで強くなったのは、海外選手が貢献しているからだ」と話した。

 決勝で勝利したリバプールには、ベルギーやオランダなどEU出身の海外選手が在籍。敗れたトットナムも、フランスやスペイン出身の選手がチームを支えている。

 EU加盟国の選手はこれまで、ビザを持たずに英国で選手登録ができた。離脱後はビザが必要になる。

 第一生命経済研究所の主席エコノミスト、田中理(おさむ)氏は「サッカー選手にとっても就労ビザの取得要件は厳しく、国際試合に代表として出場した経歴がないと難しい」と指摘。「経験の少ないEU出身の若い選手は英国チームに所属しづらくなる」と予想する。EU離脱によって英通貨ポンドが安くなり、海外選手の年俸や移籍金がかさんでくることも考えられる。トットナムのサポーターは「海外選手が少なくなれば英国勢は弱くなる。離脱には反対だ」と語った。

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