2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が、プラスチックごみを再利用して表彰台を製造する計画を、今月末に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)でPRすることが分かった。プラごみによる海洋汚染はG20の主要議題と位置付けられており、組織委は展示ブースを設けて啓発を図る。11日に行われる組織委の理事会で報告される。
プラごみから表彰台を作る計画は、4月に組織委の森喜朗会長が明らかにした。関係者によると、流通王手のイオンの店舗を通じて一般から集めるほか、国際オリンピック委員会(IOC)の最高位協賛社である家庭用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が回収に取り組んでいる海洋投棄プラスチックも活用する。
東日本大震災などの被災地の廃材を活用する案も出ているという。表彰台は約100個を製造する見通しで、大会後は全国の学校などに寄贈する計画もある。
組織委は持続可能性を大会の重要テーマに定めており、昨年11月には国連と「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けた基本合意書を締結した。リサイクル金属によるメダルの製作や、競技会場や選手村で使う電力を再生可能エネルギーで賄う計画などを推進している。