効果がはっきりしない健康診断が幾つも行われている一方で、国際的に評価が確立したがん検診の実施は不十分。日本の公衆衛生政策についてこう評価し、健診の見直しなどを提言した報告書を経済協力開発機構(OECD)がこのほど公表した。
加盟国の公衆衛生政策の課題や先進例から学び合うことを目的にまとめられ、日本はチリに次ぐ2番目の評価国。OECDのチームが日本での聞き取り調査などに基づき、疾病の予防や早期発見などの公衆衛生政策にさまざまな分析を加えた。
健診については、職場での定期健診や生活習慣病予防を目的とする特定健診(メタボ健診)など、多くの種類が行われているが、病気の抑制や医療費の削減にどれだけ役立っているかは不明だと指摘した。
一方で、死亡を減らす効果が世界で確認されている乳がん、大腸がんなどのがん検診は、地方自治体や健康保険組合など実施主体によって取り組みにばらつきがある点を問題視。科学的な根拠に基づいて優先度の高いものに絞って行うのが合理的だとした。