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混迷深まるリニア静岡工区 JR東海「開業遅れ」発言に県反発 (1/2ページ)

 JR東海が2027年の開業を目指すリニア中央新幹線をめぐり、同社と静岡県の協議が混迷を深めている。県は静岡工区の本格着工を認めておらず、開業時期が遅れる可能性を懸念した同社の金子慎社長の発言に反発。県にとっても、早期開通を求める沿線の他自治体との温度差が浮き彫りとなり展望は開けていない。

 押し付けは無礼千万

 「計画を押し付けるのは無礼千万」「JRにこびを売る必要はない」。川勝平太知事は11日の記者会見で同社を激しく非難した。矛先は5月30日の会見で「このままの状態が続けば開業時期に影響を及ぼしかねない」とした金子社長だ。

 27年の東京・品川-名古屋の開業に向け、同社は沿線各都県で工事を進めている。しかし、南アルプストンネル掘削による大井川の流量減少対策で静岡県と折り合えず、同県内だけ本体に着手できていない。

 同社は3月、湧水量に上限を設け、超えた場合は工事を中断し工法を変更するとの方針を示し、県に歩み寄った。これに対し、「全量を戻せ」とかたくなだった県がようやく軟化の兆しを見せ始めたさなかだった。

 社長の発言が出たのは、JR東海への意見書をまとめるために県が県内関係団体との会合を開く前日だった。今月6日に提出した中間意見書では、同社の対応について「誠実さを疑わざるを得ない」と批判し「姿勢を改めない限り時間の浪費につながる」と警告した。

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