今回の選挙結果を受けて、トルコ問題の専門家たちも内閣改造や外交政策の方向の修正、そして上述したような大統領選挙の前倒し実施の可能性に言及している。
例えば、米・トルコ関係を専門とする政治学者のソネル・ガザヤガプタイ氏は次のような厳しい見方をしている(ガーディアン紙、6月23日付)。「AKPの再投票の決定は大きな戦略的誤りだった」「選挙運動も特徴を欠き混乱しており、AKPは守勢に立ちCHPを追いかける展開であった」「エルドアン大統領が巻き返しを図るには、政府を一掃の上、政策決定過程を見直すしかない。そうしなければ、今回の選挙を契機として支持低下に拍車がかかることになろう」と。
また、トルコの元外交官で現在はカーネギー欧州(ブリュッセル)で客員研究員を務めるシナン・ウルゲン氏はさらに厳しく以下のように見ていた(同)。「両候補者の得票率の格差から見て今回の結果は将来のトルコ政治にインパクトを及ぼすだろう」「AKPの既成の秩序にとっては警戒のサインである」と。
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【プロフィル】畑中美樹
はたなか・よしき 慶大経卒。富士銀行、中東経済研究所カイロ事務所長、国際経済研究所主席研究員、一般財団法人国際開発センターエネルギー・環境室長などを経て、現在、同室研究顧問。東京都出身。