専欄

「子供は老後の備え」は笑い話に…中国有名キャスターが語った老後問題 (2/2ページ)

 別の81歳の女性は、夫を文化大革命(文革)で亡くし、女手一つで娘を育てた。娘は清華大学を卒業後、米国に留学。現地で就職、結婚したため、女性も孫の面倒をみるために米国に移住した。その際彼女は、全財産である北京での住居を売り払って娘に渡したのである。ところが娘は離婚し、米国人と再婚。娘婿と折り合わない母親が望郷の念にかられると、娘一家は飛行機のチケットを母親に与え、無一文同様で中国に「捨て去った」。

 これまで見られなかった現象が、なぜ頻繁に起きるのか。白さんは「高齢化の速さに自分たちの頭がついていかない」からだと言う。老後を子供に託すのは、現実問題としても無理だ。2012年には5人で1人の高齢者を支えたが、13年には2人で1人、50年には1人が1人を支えていかなければならなくなる。

 「人は誰でも年を取る。老後どう暮らすか、今すぐ決める必要がある」(白さん)

 「都挺好」では、何をもって「全て良し」としたのだろう。長男は自分の家庭を守るために米国の家族の元へ戻り、ニートだった次男は自立を目指してアフリカ赴任を決めた。認知症の父親は、家族からないがしろにされてきた娘が企業トップの職をなげうって自ら介護する道を選ぶ。大ヒットドラマの着地点を見る限り、中国人の老後は、まだまだ伝統的な観念から解放されてないことを強く感じた。

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