民進党は支持率回復
民進党の予備選を戦った頼清徳前行政院長(首相)は敗退直後に「(党の)一致団結」を訴えた。両陣営の確執はなお残っているとされるものの「国民党と比べれば修復は容易」(民進党関係者)とみられる。
民進党は昨年11月の統一地方選で大敗したが、今年に入り徐々に支持率を回復させている。中国の習近平指導部が強める台湾統一圧力や、香港の「逃亡犯条例」改正案をめぐる混乱などを受けて高まる「反中」世論が後押しとなっているとみられる。また、カリブ海諸国歴訪で蔡氏が経由地の米国で歓待を受けたことも支持率上昇の一助となりそうだ。
一方、韓氏は3月に訪中して農水産物輸出の覚書を取り付けたほか、台湾の親中メディアから全面的にバックアップを受けているとされる。今後の論戦では親中批判をかわしつつ、経済政策に議論を集中させたい考えとみられる。(台北 共同)