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線引き複雑、初の軽減税率 消費増税、現場では混乱も懸念

 消費税率が10月1日、現在の8%から10%に引き上げられる。消費税の増税は2014年4月以来、5年半ぶり。今回の増税では低所得者の負担を和らげるため、酒類を除く飲食料品などの税率を8%に据え置く「軽減税率制度」が初めて導入される。今後は2つの税率が共存することになるが、8%か10%かの線引きは複雑で、現場では混乱も懸念される。

 消費税は低所得者ほど負担が大きくなる「逆進性」があるとされる。そこで税率を10%に引き上げるに当たり、生活必需品の税率を据え置くため16年の消費税法改正で軽減税率が導入された。軽減税率は同法を改正しない限り続くが、同じ商品でも、店内飲食は10%だが持ち帰ると8%になるなど複雑だ。

 増税後の消費の落ち込みを防ぐため、キャッシュレス決済に伴うポイント還元も始まる。中小店舗で現金を使わずに買い物をすれば、5%分がポイントなどで戻ってくる制度だが、大手企業ではポイントが付かず、大手企業のフランチャイズ加盟店では2%と、店舗の規模によって還元率が異なるなど、分かりにくいとの指摘も多い。

 1日からは増税で増える税収の一部を活用し、幼児教育・保育の無償化や低所得の高齢者を対象に最大月5000円(年6万円)が支給される「年金生活者支援給付金制度」も始まる。増税で見込まれている税収増は年間約4.6兆円。このうち約2.8兆円を教育無償化など社会保障の充実に充て、残りの約1.8兆円は財政再建に回す。

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