海外情勢

戦前の日本とミャンマーの合作映画復元・上映 デジタル技術駆使

 第二次世界大戦前の1935年に製作された日本とミャンマーの初の合作映画が、最新のデジタル技術で復元されることになった。フィルムは日本で保管されたまま劣化が進んでいた。ミャンマーの団体の働き掛けを受け、日本政府が交流事業として復元資金を提供。両国での上映も決まった。

 復元される映画「日本の娘」は85分で、東京とラングーン(現ヤンゴン)間の無着陸飛行を目指すミャンマー人青年と日本人女性の恋愛を描く。「ミャンマー映画の父」とも言われる故ニー・プー監督が、東宝の前身であるピー・シー・エル映画製作所と協力して撮影した。

 フィルムは戦後、連合国軍総司令部(GHQ)に一時接収され、日本側へ返還された。現在は国立映画アーカイブ(東京)が保管している。

 ミャンマーでは2011年の民政移管後、国内映画を見直す動きが活発になった。映画フィルムの保存や活用に取り組む「セーブ・ミャンマー・フィルム」のオッカーさんが昨年、国立映画アーカイブを訪ね「もう一度、上映を実現したい」と要望。映像技術会社「イマジカ」(東京)が復元を引き受けた。

 ニー・プー監督は親日家として知られており、オッカーさんは「映画の振興で日本との協力を深めたい」と話す。

 イマジカによると、フィルムは傷や汚れ、カビが目立つ。ただ俳優の表情が鮮明に確認でき、デジタル技術で音声も元来のものに近づけられるという。7月にミャンマーを訪れた国立映画アーカイブの入江良郎学芸課長は「映画がこの地に帰るのを楽しみに待ってほしい」と語った。10月26日に国立映画アーカイブで復元後の初上映が行われる。ミャンマーでは来年3月に「日ミャンマークラシック映画祭」を開き、お披露目する予定だ。(ヤンゴン 共同)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus