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企業の内部留保を投資に 自民税調、来年度改正へ始動

 自民党税制調査会は17日、甘利明会長が就任して初の非公式幹部会(インナー)を開き、令和2年度税制改正に向けた議論を開始した。この日の会合では今後検討するテーマや、議論の進め方などについて話し合われた。甘利氏は、積極的な投資が行われず、企業の内部留保が増え続けている現状を問題視しており、内部留保をM&A(企業の合併・買収)などの投資につなげるような見直しが税制改正の主な焦点となりそうだ。

 会合では、景気の現状認識などについて民間エコノミストからヒアリングを行うことも決めた。10月1日に行われた消費税増税や、米中貿易摩擦の影響など、国内外の経済の現状を確認した上で、来月以降の本格的な議論に結びつける狙い。党税調が民間エコノミストを招いて話を聞くのは異例で、甘利氏は会合後、記者団に「肌感覚の経済や景気の変化を理解し、それを前提に議論したい」と語った。

 内部留保を投資に回すための税制については、「まずは経営者に危機感を持ってもらうことが重要」と指摘。投資を行えば税優遇が受けられるような単純な仕組みではなく、経済のデジタル化などの環境変化に対応するため、前向きな投資を行う企業を税制面で後押しする仕組みづくりの重要性を強調した。

 また、巨大IT企業の課税逃れを防ぐ「デジタル課税」についても、党税調として議論を深めていくという。経済協力開発機構(OECD)と並行して検討し、日本が議論を主導できるようにしたい考えだ。

 党税調は来月下旬に総会を開いて議論を本格化させ、12月中旬に税制改正大綱を決定する方針。

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