辞表を提出した菅原一秀経済産業相は２５日の閣議後の記者会見で、自身の選挙区内の有権者に香典などを配ったと週刊誌で報じられたことで「私の問題で国会審議が止まってしまうことは本意ではない」と辞任の理由を述べた。２５日の衆院経産委員会で、野党は、この問題を徹底的に追求する姿勢をみせていた。
報道に関して菅原氏は「秘書が香典を出した」と事実関係を認めた。その上で、「翌日、私も香典を持っていった」と述べ、結果として２つの香典を出したことを明らかにした。その後、遺族から香典の１つを返却されたという。
公職選挙法では、選挙区内での香典は政治家自身が弔問して持参する場合を除き、寄付行為として禁じている。議員としての職責を問われた菅原氏は、「そこはよく確認していきたい」と述べるにとどめ、事実関係を引き続き調査していく考えを示した。
菅原氏は「任期途中で経産相の職を辞することは慚愧（ざんき）に堪えない思いだ」と悔しさをにじませた。