国内

リニア 国交え3者協議の場設置 静岡県とJR東海対立で“調整役”

 リニア中央新幹線工事の環境対策をめぐり、国土交通省と静岡県、JR東海は31日、3者による新たな協議の場を設置することで一致した。県とJRが対立しており、国が調整役となる。開催時期や協議事項などは今後検討する。

 3者が同日、国交省で会談した。静岡県の難波喬司副知事は終了後の取材に「中立な立場の国から意見をもらえれば、県とJR東海の合意形成に非常に大きな役割を果たす」と歓迎。JR東海の宇野護副社長も「異なる見解について、公平に確認してもらうのは大変意義がある」と述べた。国交省は水嶋智鉄道局長が会談に出席。取材には江口秀二技術審議官が応じ、「論点は絞られつつあるが、当事者同士の食い違いもある。国が入り議論を進めることが大事だ」と強調した。

 静岡県とJR東海は、南アルプストンネルの掘削による大井川の流量減少対策で対立している。同県での本格着工が遅れているため、24日に藤田耕三国交事務次官が川勝平太知事に会って、双方の主張の整理などに当たる考えを伝えていた。

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