国内

RCEP「漂流」回避へ正念場 4日首脳会議 

 【バンコク=大柳聡庸】日本や中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)など16カ国が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉の首脳会議が4日、安倍晋三首相らが出席してバンコクで開かれる。1日の閣僚級協議では合意に至らず、目指す年内妥結は困難な情勢だ。首脳会議では来年の署名を模索するなど、交渉自体の「漂流」を回避するための正念場となる。

 交渉は、対中貿易赤字に危機感を強め、関税撤廃に消極的なインドとの協議が難航している。ただ、約20分野におよぶ交渉のほとんどは合意に達している。

 このため、4日の共同声明では、インドとの合意を来年2月に先送りした上で、来年の協定署名を明記する案が浮上している。

 トランプ米政権の保護主義的な政策に危機感を抱き、妥結に向けたムードは高まっている。参加各国は「交渉をなんとか終わらせるという強い意欲は共有している」(牧原秀樹経済産業副大臣)という。

 だが、交渉はこれまで妥結の先送りが続いてきた。4日の首脳会議で一定の成果を示すことで、各国の合意に向けた機運を維持できるかが焦点になる。

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