国内

QR決済利用率、増税後3倍に ポイント還元策が後押し

 政府のキャッシュレス決済に伴うポイント還元策が10月に始まってから、QRコードを用いたスマートフォン決済の利用率が、今年3月に比べて3倍の35.7%に急拡大していることが6日、ITと金融を融合したフィンテック企業のインフキュリオンが行った調査で分かった。他の決済手段が微増にとどまる中、独自にポイントを上乗せするといったキャンペーンをタイミング良く打ち出し、ポイント還元策で喚起された需要を取り込んだ。

 調査は今年3月と10月にインターネットを使って全国の男女2万人(16~69歳)を対象に実施。使用している決済手段を複数回答方式で聞いたところ、3月に11.6%だったQRコード決済の利用者は、10月は35.7%に増加した。Suica(スイカ)などの電子マネーやクレジットカード決済など、他のキャッシュレス決済はいずれも微増か横ばいだった。また、45%の人が10月以降、キャッシュレス決済を利用する回数が増えたと回答した。

 QRコード決済が増えた背景について、インフキュリオンの担当者は「各社が競うようにインパクトのあるキャンペーンを打ち出したことに加え、申し込みが簡単で始めやすい点も奏功した」と分析する。QRコード決済利用者のうち、最も利用率が高いのが「PayPay(ペイペイ)」で、63.8%が使用。次いで「LINEペイ」(29.6%)、「楽天ペイ(28.8%)だった。

 ペイペイはソフトバンクとヤフーが共同出資しており、昨年10月のサービス開始から導入店舗の拡大に注力。今年10月1日の時点で全国約150万店(自販機など含む)と、使える店舗の多さも利用者の増加に寄与したとみられ、ソフトバンクの宮内謙社長も5日の決算会見で「独り勝ちの状況になりつつある」と自信を見せている。

 ただ、QRコード決済には課題も残る。大和総研の長内智主任研究員は「利用者の多くがポイント目当てのため、魅力が失われた時点で離れていく可能性がある」からだ。長内氏は「利用者をつなぎ留められる新たなサービスが生み出せるかが、重要になってくる」と話している。

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