国内

10月貿易収支、4カ月ぶり黒字 173億円、原油下落で輸入減少

 財務省が20日発表した10月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は173億円の黒字だった。黒字は4カ月ぶり。原油価格の下落による輸入の減少幅が大きかったため黒字化した。輸出も減少した。台風19号で被災した自動車関連工場の操業停止が影響したようだ。

 輸入はサウジアラビアなどからの原油のほか、液化天然ガス(LNG)が減り、前年同月比14.8%減の6兆5601億円だった。減少は6カ月連続。輸出も9.2%減の6兆5774億円となり、11カ月連続で前年水準を下回った。自動車や航空機のエンジン部品などが不振だった。

 財務省の担当者は「台風19号による工場停止で部品調達などに支障が出て、自動車関連の輸出入に影響した可能性がある」と説明した。

 国・地域別では、中国に対する貿易収支が2699億円の赤字。対中国の輸出額は8カ月連続で減少した。変速機など自動車部品の下落が目立った。欧州連合(EU)に対しても465億円の赤字だった。

 対米国は5575億円の黒字だった。米国への輸出額は11.4%減の1兆2676億円と、3カ月連続で減少。自動車や航空機のエンジン部品などが減った。韓国向けの輸出は23.1%減の3819億円で、12カ月連続のマイナスだった。食料品が58.1%減、乗用車が70.7%減だった。

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