国内

IR事業者に100億円超の保証金求める 大阪府市、撤退してリスク管理

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致をめぐり、大阪府市が事業者側に求める条件や事業計画を定めた実施方針案の概要が20日、関係者への取材で分かった。リスク管理として、事業者から保証金126億円を徴収することができたり、撤退した場合でも別事業者への承継や資産活用が可能となるよう協議できたりするとの条項を盛り込んだ。21日に正式に公表する。

 焦点となっていた2025年大阪・関西万博との同時開業については「万博前を目指しつつ早期開業の効果が実現できるよう公民連携して取り組む」と努力目標として明記した。

 誘致予定地は、万博会場と同じ大阪湾の人工島、夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)。実施方針案では、IR事業について「長期の安定的・継続的な運営が前提」と位置付け、35年間の定期借地契約で市有地を事業者側に貸し付ける。契約解除の場合は更地返還を原則としつつ、施設を維持したまま別事業者への承継が可能となるよう府市と協議し、「事業者は誠実に協力する」との内容になっている。

 事業者選定は12月から公募を始め、有識者からなる選定委員会で審査し、来年6月ごろに決定する。IR予定地の土地の引き渡しは当初計画より約半年間前倒しして、令和3(2021)年秋ごろとする。開業時期は万博前を努力目標とし実施方針案では具体的な日程の記載を見送ったが、公募条件の中で「詳細を示す」としている。

 事業規模は、6千人以上の収容が可能な大会議室や10万平方メートル以上の展示場を備えた「日本最大の複合MICE(マイス)施設」を整備。事業者側にはIR関係の全費用の負担と、インフラ整備費用として地下鉄延伸費の一部(約200億円)の拠出を求める。

 府市に入るIR納付金やカジノ入場料は、子育てや教育環境の充実、社会福祉などに重点配分する。

 IR整備法では国内IRを3カ所までと規定。大阪府市は手続きを先行させ、誘致競争で他の自治体をリードしたい考えだ。ただ万博までの工期が短く、事業者からは全面開業は難しいとの懸念の声も上がっている。

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