国内

ファンド廃止、後継設立も 農相、別組織で投資続行 損失拡大で見直し検討

 江藤拓農相は22日の閣議後の記者会見で、累積損失が拡大する官民ファンド「農林漁業成長産業化支援機構」(A-FIVE)について「廃止を含めて検討している」と認めた。ただ「廃止になった場合でも出資先に迷惑がかからないようにしないといけない」と述べ、廃止後も投資を続ける後継組織を立ち上げることも含めて検討する考えを示した。

 財務省との調整を経て年内に結論を出す方針。ただ多額の損失を抱える官民ファンドの組織見直しが“看板の掛け替え”に終われば批判が強まるのは必至で、調整は曲折も予想される。

 A-FIVEは令和2年3月末時点の累積損失が115億円に膨らむ見込みで、農林水産省と財務省はファンドの新規投資を20年度末にも停止する方向で協議している。江藤氏は「結果は反省する点が多い。年内には結論を出す」とした。後継組織については「立ち上がるかどうかは未定だが、同じ轍を踏んだと言われないよう考え方を改めないといけない」との考えを示した。

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