海外情勢

韓国、AIを国家的戦略産業に 来年度予算案で5割増

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権はこのほど、人工知能(AI)に集中投資し、国家的戦略産業として育成する方針を発表した。

 主力産業である半導体の国際市況が悪化、日韓対立が長期化し文政権の経済政策に対する不満も高まる中、将来的な成長戦略を国民に示す狙いがあるとみられる。

 AI開発では米国と中国が技術力や資金力で先行しているとされる。スマートフォンをはじめとしたIT分野に強みを持つ韓国は、製造業や医療現場の効率化に役立つAI技術で独自性を打ち出したい考えだ。

 文大統領は10月、ソウルで開かれた人工知能の関連行事に出席。起業家らを前に「IT強国を超えAI強国に」と題し演説した。「われわれには(1997年の)通貨危機に見舞われながらもインターネット革命を導いた経験がある」と主張。「一番賢いながらも人間らしいAIを誕生させることができるだろう」と強調した。

 文氏は生産性やエネルギー効率を高めた「スマート工場」や、生産工程などの不具合検出のため「ディープラーニング(深層学習)」と呼ばれる技術を使った事例、医療診断を補助するソフトを挙げ、既に韓国がAI分野で成功を収めていると述べた。

 また年内に「人工知能国家戦略」を発表すると表明。来年度予算案ではデータやネットワーク、AIの分野に前年比5割増しの1兆7000億ウォン(約1579億円)を計上した。企業や大学、研究所でのデータ蓄積も支援を拡大する方針。

 文氏は今年7月、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長と会った際、「今後韓国が集中しなければならないのはAIだ」と助言を受けた。(ソウル 共同)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus