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大手デパートと提携で注目 人々の意識背景に躍進、アメリカ古着販売事情 (1/2ページ)

岡真由美
岡真由美

 個人間での古着の買い取り、販売というと日本ではメルカリが有名だが、アメリカで近年注目を集めているのが、スレッドアップ(ThredUP)だ。同社は査定、撮影、仲介を行う、古着を主体とした中古品の買い取り・販売サイトである。創業は2009年、本社はカリフォルニア州サンフランシスコにある。

 スレッドアップで古着を売りたい場合は、まずアカウントを作成し、「クリーンアウトキット」をサイトから注文する。すると水玉模様の巨大な袋が届くので、それに不要になった売りたい衣類を入れ、送料無料で送り返すだけだ。スレッドアップが検品、撮影のうえ、サイトに掲載してくれる。送った衣類が売れれば、アカウントに現金または同サイトでの買い物に利用できるクレジットがたまるという仕組みだ。

 取り扱われているブランドは、オールドネイビーのような安価でカジュアルなものから、ルイヴィトンやシャネルといった高級ブランドまで多岐に渡る(同社は受付可能なブランドの一覧を公開している)。スレッドアップによれば査定基準は厳しく、新品に近いものか、傷みの少ないものしか受け付けないため、送られてきた衣類やアクセサリーの半分以上は再販されず、リサイクルに回されるか、送り主のもとへ有料で返送されるという。

 アメリカはクリスマスに向けて、贈り物を購入するショッピング・シーズンに突入しつつあるが、アクセンチュアがアメリカの消費者を対象に実施した調査では、回答者の48%が、今年のプレゼントとして古着を購入することを検討していると回答した。またそれよりもさらに多い56%が、古着などの中古品を贈り物としてもらっても構わないと答えている。こうした傾向を反映して、スレッドアップはこのほど、ホリデイギフト向けに同サイトで使えるギフトカードの販売を開始した。

 一昔前まではクリスマス・プレゼントとして古着を贈るなど、想像もできなかっただろう。この人々の意識変化の背景にあるのは「環境保護」志向の高まりである。新品を買わずに古着を購入し、不要な服を捨てずに再販すれば、確実にゴミは減る。スレッドアップの概算によれば、世界中の人々が1年に1枚だけ新品の代わりに古着を購入すれば、年間270万トンの地球温暖化ガス削減につながるという。

 そして古着販売は、ビジネスとしても転換期を迎えている。スレッドアップは昨年、今年と2年連続で大手投資会社から巨額な資金を調達、今年8月には大手デパートのメイシーズ、JCペニーと提携した。メイシーズは現在40店舗、JCペニーは30店舗で、スレッドアップが取り扱う中古の衣類、靴、バッグ、アクセサリーを販売している。従来新品のものしか販売してこなかった大手小売店が、実店舗で中古品を扱うというのは画期的なことだ。

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