与党関係者の念頭には、次期衆院選を見据え、有権者に強くアピールする金額を示したい意図があったとみられる。災害対応、中小企業支援、イノベーション(技術革新)など内容は多岐にわたるが、バラマキ批判が強まる恐れもある。
今後は、それぞれの政策が実行に移された後、経済にどの程度の効果を及ぼしたかについての検証が求められる。たとえば1・1%程度に止まる「潜在成長率」をどこまで伸ばせたのか、国内総生産(GDP)成長率の鈍化をどこまで防げたのか、目玉政策の「就職氷河期世代の支援」は実際に就労拡大につながったのか-といった点がポイントとなるだろう。
経済対策は、今回だけでなく将来も、景気の下振れなどに対して、打ち出す必要に迫られる局面がありうる。だが、高齢化で社会保障費の拡大が見込まれ、国と地方の長期債務残高も1千兆円を超えるなど、国の財政は厳しい。「選択と集中」を通じ、より必要で効果的な政策を策定するため、今回の経済対策を検証し、いかすことが必要だ。(山口暢彦、森田晶宏)