海外情勢

香港元警官、民主派の区議に 「市民のために」と立候補し当選

 デモ隊と警察が激しく衝突してきた香港で、市民に対する「暴力」への疑念から11年間勤務した警察を辞め、区議会(地方議会)選挙で当選した民主派の女性がいる。邱●珊さんで「もう一度、市民のために働きたい」と決意を新たにしている。

 「さまざまな方面で、困っている人を助けられる仕事」。邱さんは2008年、そんな思いを抱いて警察官の職を選んだ。刑事や街のパトロール部隊として勤務し、デモが活発化した6月は現場で雑踏警備に当たった。

 6月12日、警察は一連のデモで初めて市民に向かって催涙弾を放った。強硬な姿勢に反発するように、市民らは警察官に向かってれんがを投げるようになり、両者の衝突は次第にエスカレート。邱さんも「黒警(やくざな警察)」とののしられるようになった。

 警察は観光地や市民の居住地域でも催涙弾を放つ。武器を持たない市民に「暴力」を振るう事案も徐々に明らかになった。「警察の対応は完全に合法とは言えない。市民が疑念を抱くのは当然だ」と7月に辞職を決意。区議会選に立候補した。

 選挙区の繁華街コーズウェイベイ(銅鑼湾)は「警察による数々の暴力事件があり、多くの人がけがをした場所。本当に勝てるとは思わなかった」と当選を喜んだ。

 「香港には『一国二制度』や憲法に当たる基本法があるが、実際にはそこに記載された権利が縮まっている」と感じている。より良い社会にするため、新たな立場でできることをやるつもりだ。(香港 共同)

●=さんずいに文

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