政府の令和2年度予算案では関西に関連して、7(2025)年に開催される大阪・関西万博の準備や、来年秋からアラブ首長国連邦で開かれるドバイ万博への日本館出展、2023年にアルゼンチンで開かれるブエノスアイレス万博への出展検討など、万博関連事業に34億円が盛り込まれた。前年度の22億円から約1・5倍に増額された。
大阪が誘致を目指す統合型リゾート施設(IR)をめぐっては、IRの設置を希望する自治体が政府に提出する区域整備計画の審査や事前説明会などの費用として、5600万円が初めて計上された。政府は令和3年1~7月に区域整備計画の申請を受け付ける。
13年春に開業予定の大阪市内を南北に結ぶ鉄道新線「なにわ筋線」の設計、調査などを含む都市鉄道整備事業には、国の補助金として元年度補正予算を含め66億円が充当された。なにわ筋線はJR西日本と南海電気鉄道が共同運営し、新幹線が停車する新大阪から関西国際空港への直通運転が可能になる。なにわ筋線への予算計上は2年連続。
5年春の開業が予定される北陸新幹線の金沢-敦賀間など、建設中の整備新幹線3区間の整備費には803億円が計上された。前年度は792億円で、2年連続の増額。北陸新幹線の延伸が予定される新大阪駅の構造調査などにも12億円が充てられた。
空港関連では、関西国際空港、大阪(伊丹)空港のレーダー施設更新などに77億円が計上された。