国内

パリ協定始動、温暖化対策本格化 排出削減、各国の目標上積み注目

 地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」が本格的に動きだす2020年は、地球環境問題にとって非常に重要な年となる。

 日本をはじめとする加盟国が提出した温室効果ガスの排出削減目標が実現できたとしても「産業革命以来の気温上昇を2度より十分低くし、1.5度にするよう努力する」との協定の目標達成には不十分。協定と関連の決議は20年の締約国会議までに削減目標を再提出し、可能な限り上積みをするよう求めている。

 11月に英国・グラスゴーで開かれる気候変動枠組み条約第26回締約国会議に向け、どれだけの国が上積みを行うかが注目される。温暖化と並んで重要な問題である生物多様性保護を話し合う、生物多様性条約の締約国会議は10月、中国・昆明で開かれる予定だ。

 20年は、10年に名古屋市で開かれた同条約締約国会議で採択された国際目標「愛知目標」の期限に当たる。多くが達成できずに終わりそうな愛知目標の総括とともに新たな国際目標づくりを議論するが、難航は必至だ。

 国連主導で各国が海の環境問題を話し合う「国連海洋会議」が6月にポルトガルで、14年に当時の米オバマ政権の主導で始まった国際会議「われわれの海」が8月にパラオで開かれるなど、海の環境問題に関しても多くの動きがある年になりそうだ。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus