株価・外為

大発会波乱、証券業界に警戒感 イラン情勢緊迫で一時500円超安

 年明け最初の取引である大発会を迎えた6日の東京株式市場は、中東情勢の軍事的危機を警戒して全面安の展開となった。日経平均株価の終値は前年末比451円76銭安の2万3204円86銭。中東情勢の緊迫化により投資家心理が冷え込み、下げ幅が500円を超える場面もあった。令和最初の大発会は波乱の展開となった。

 米軍が2日、イランの司令官を殺害したことで、国際金融市場にショックが走った。両国の関係悪化を懸念した投資家が株式などリスクがより高い資産を手放し、金や債券といった安全資産を買う動きを強めた。

 休み明け6日の東京株式市場もリスク回避の流れは止まらず、ほぼ全面安の展開となった。海運や空運のほか、自動車の下げが目立った。

 影響は株式市場だけにとどまらず、東京外国為替市場では円が主要通貨に対して全面高となった。対ドル円相場は一時1ドル=107円台後半と、年末の「大納会」のときと比べ1円程度円高が進んだ。

 東京商品取引所では中東産原油の先物が急騰。6日に取引の中心となった6月物は清算値(株価終値に相当)が1キロリットル=4万3690円と、約7カ月ぶりの高値を付けた。前年末段階で中心限月だった先物と単純比較すると770円高く終わった。

 有事の安全資産とされる金の先物清算値も1グラム=5473円を付け、過去最高値を記録した。

 突如勃発した米国とイランの軍事的危機に対し、証券業界には警戒感が広がる。野村ホールディングスの永井浩二グループCEO(最高経営責任者)は6日、記者団に「中東地域の緊張が高まると、特に油の値段に影響し、世界経済全般にとってネガティブな材料になる」との見方を示した。

 大和証券グループ本社の中田誠司社長は「海外で収益の半分を稼ぐ日本企業の業績も悪化しかねない」と指摘。SMBC日興証券の清水喜彦社長は「中東情勢の先行きに方向性が見えないままだと市場にとっていいことはない」と早期の歩み寄りに期待を寄せた。

 この日午前に開かれた大発会の式典では、日本取引所グループ(JPX)の清田瞭(あきら)CEOが「いろいろなリスクを乗り越え、良い年になるよう努めたい」とあいさつ。株式市場の発展を祈願して、麻生太郎財務相兼金融担当相らが今年の取引開始を告げる鐘を5回打ち鳴らした。(米沢文)

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