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半導体基板技術に輸出規制 日本など42カ国が対象拡大、軍事ソフトも

 輸出規制の国際枠組みに参加する日本や米国など42カ国が軍事転用やサイバー攻撃への備えを強化するため規制対象を拡大したことが24日までに分かった。軍事転用可能な半導体の基板製造技術やサイバー攻撃に使われる軍用ソフトウエアなどを新たに対象に追加した。中国や北朝鮮などへの技術流出を防ぐ狙いとみられる。政府は今後、製品や関連技術の輸出手続きを厳格化する方針。新たな規制対象には日本メーカーの得意分野も含まれ、企業によっては影響を受ける可能性がある。

 米国とイランの対立ではインフラや軍事システムへのサイバー攻撃の懸念が高まった。日本でも三菱電機やNECへの攻撃が発覚。世界的に対策の必要性が高まる中、サイバー攻撃のソフトウエアのほか、通信を監視する技術やシステム、データを復元する電子鑑識システムなど「目に見えない武器」の管理も必要と判断した。

 この枠組みは「ワッセナー協約」といい、国際テロ防止など安全保障の観点から武器や軍事転用可能な物品、技術の輸出を規制している。従来は通常兵器や一部の工作機械などが中心だった。参加国は日米以外に英国やロシア、インド、韓国など。中国やイラン、北朝鮮は参加していない。

 規制には全参加国の賛成が必要と定められており、オーストリアで昨年12月に開かれた輸出管理当局の会合で、各国代表者が規制対象の拡大で一致した。これを受け日本では必要な法整備に向け経済産業省などが詳細を詰める。どの国に輸出する場合でも許可が必要な「リスト規制」の対象品目に加えるとみられる。

 国内には高性能な半導体の基板材料であるシリコンウエハーの製造を手掛けるメーカーがある。高性能なウエハーは、ナノレベルの細い光線を使って設計する最先端の半導体チップ製造に不可欠な部品だ。規制対象になれば製品や関連技術の輸出に許可申請が必要になり、メーカーは対応に迫られそうだ。

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