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新型コロナがアジアに下押し圧力 新興国経済への影響は (2/2ページ)

 なお、中国当局が公表する中国国内における新型肺炎の患者数の拡大ペースは鈍化する動きをみせているものの、足元では中国以外での患者数が拡大しているほか、その国および地域も広がりをみせるなど、世界経済にとって新たなリスクとなることが懸念される。仮に事態収拾が早期に図られる道筋が描ければ、世界経済に対する悪影響も比較的短期に収束する可能性はある。

 その一方、中国経済への悪影響が長期化すれば、中国との間でさまざまな形で関連を深めてきたアジア新興国経済への下押し圧力は避けられず、結果的に世界経済の「成長センター」となってきた状況の変化も避けられそうにない。中国を含むアジア新興国は、わが国にとって地理的な近さも重なり、その成長の恩恵を享受しやすい環境にあったものの、翻ってその減速は日本経済にも深刻な打撃となり得る可能性にも注意が必要といえる。

【プロフィル】西浜徹

 にしはま・とおる 一橋大経卒。2001年国際協力銀行入行。08年第一生命経済研究所入社、15年から経済調査部主席エコノミスト。新興国や資源国のマクロ経済・政治情勢分析を担当。42歳。福岡県出身。

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