韓国貿易協会はこのほど、2019年の北朝鮮の中国に対する貿易赤字が約23億7000万ドル(約2543億円)で、過去最大だったと発表した。
北朝鮮の主力品だった石炭などの輸出が17年の経済制裁で禁じられ、有力な輸出品がないためとみられ、協会は「制裁下で中朝間の貿易が増えるほど赤字が膨らむ構造」と分析している。
17年の制裁強化により、18年の中朝間の貿易総額は減少したが、19年は前年比16.3%増の約28億500万ドルと増加傾向にある。中国は北朝鮮の貿易総額の9割以上を占めており、協会は「制裁が強まるほど貿易や経済での中国への依存度が強まる」としている。
19年の北朝鮮の主な輸出品は時計やかつらなどで、協会は「石炭などの代わりとなるには規模がとても小さい」と指摘。中国からの主な輸入品は食料や建材などだった。(ソウル 共同)