国内

国家安保局に経済班新設 AIや5G、新型コロナに対応

 政府は1日、外交・安全保障政策の総合調整を担う国家安全保障局(NSS)に経済班を新設した。人工知能(AI)や第5世代(5G)移動通信システムをめぐる米中両国の技術覇権争いを踏まえ、経済、技術分野での安全保障上の課題に迅速に対応するのが狙い。新型コロナウイルスなど感染症の水際対策や世界経済の分析も行う。

 経済班は経済産業省や総務省など各府省から情報を一元化し、戦略的に政策を企画立案する。安倍晋三首相は「国の安全という観点から、どう産業政策を考えるかは経済班にとって重要なポイントだ」と指摘していた。

 内閣官房によると、国家安保局には総括・調整班、戦略企画班、情報班のほか、地域別の政策班が計3班ある。経済班は7班目となる。

 経産、財務、外務、総務、警察の各省庁出身の審議官と参事官計5人が配置され、計約20人が所属する。半分程度が他班と兼務だが、最も人数の多い総括・調整班に次ぐ、2番目の規模となる。

 経済班新設に先立ち、政府は昨年10月に経済班設置準備室を発足。新型コロナウイルス感染拡大をめぐり、中国湖北省から邦人らを帰国させたチャーター機の運用や水際対策などを担当してきた。

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