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経団連会長「倒産防止を最優先に」 緊急経済対策 スピード重要と強調

 経団連の中西宏明会長は7日、経済産業省で報道陣の取材に応じ、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急経済対策について「スピードが大事だ」と語り、資金繰り難による倒産を防ぐことを最優先に取り組むべきとの考えを示した。事業規模が108兆円と膨らんだことについては「論評しない」と述べ、規模よりスピードを重視する考えだ。

 中西氏は「キャッシュが滞ると、企業が倒れることがある。倒産となれば、雇用を守るどころじゃなくなるし、不良債権になって、金融にも影響が出る」と指摘し、売り上げが大幅に減少した中小、小規模事業者への総額6兆円規模の現金給付などを速やかに実施すべきだとした。

 経済同友会の桜田謙悟代表幹事も同日、経済対策について「(108兆円の)額には驚いたが、それよりも経済対策のお金を早く届けるための実務体制と事務フローを構築することが必要だ」と対策実行のスピードアップを求めた。

 桜田氏は、緊急事態宣言で外出自粛の徹底や在宅勤務の拡大などが求められる中で、「こういった奇異な状況でも、公共交通機関、公務員、警察官、病院などの関係者は仕事に向かわなくてはいけない。こういった人たちへの安心・安全を確保するための知恵が足りていない」と指摘し、政府に配慮を求めた。

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