国内

緊急経済対策 与党提言反映も対象限定の給付に不満

 政府が新型コロナウイルスの感染拡大に対処するため7日に閣議決定した緊急経済対策は、国の財政措置39兆円、事業規模108兆円と過去最大規模となった。中小・小規模事業者への給付金や児童手当の上乗せ支給など与党の提案が反映された一方、現金給付では対象範囲が限定されたことに与党からも異論が噴出した。与党はさらなる対策の必要性を求める構えだ。

 「事業規模は国内総生産(GDP)の2割におよぶ、世界的に見ても最大級の経済対策となった」

 安倍晋三首相は7日、政府与党政策懇談会でこう述べ、協力を求めた。自民党の提言からは、大幅に減収した中小・小規模事業者、フリーランスを含む個人事業主への給付金や、マスクや消毒薬などの増産への対応が反映された。

 ただ、6日の党会議では低所得世帯などに限定して30万円とした現金給付について「一律で1人10万円ずつ配るべきだ」といった意見が相次いだ。党幹部は「今回は感染拡大防止と経済基盤を守るための対策。反転攻勢期には追加対策が必要だ。消費拡大に向け全国民への現金給付を求めていく」と語る。

 公明党にも不満が残る。「1人10万円」を求めたが、世帯単位となった。山口那津男代表は7日、1世帯当たりの平均人数が2・2人程度だとし「1世帯30万円は党の主張に実質的にはかなっている」と強調したが、「国民の納得が得られるかどうか」(中堅)との声が漏れる。一方、追加要求した児童手当の1人1万円の上乗せ給付は盛り込まれ、同党幹部は「何よりだ」と胸をなでおろした。

 全国民への現金給付を求めてきた野党からは、要件を設けたことへの批判が相次いだ。立憲民主党の枝野幸男代表は「多くの人が支援を受けられるという誤ったメッセージを出している」と述べ、共産党の志位和夫委員長も「困っている人の中に分断や不公平を持ち込む」ことになると批判した。国民民主党の玉木雄一郎代表は給付には一定の評価をしたが「(要件が)複雑でわかりにくい」と改善を求めた。(長嶋雅子、石鍋圭)

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