新型コロナウイルス感染拡大で、自宅で過ごしたり近所を散歩したりする子供の気晴らしにと、クマの縫いぐるみ、テディベアを通りに面した窓際に置いたり、庭の木につり下げたりする動きが各国に広がっている。
クマ狩りに出掛ける家族を描いた英国の人気絵本「きょうはみんなでクマがりだ」に着想を得たもので、欧米を中心に子供が「クマ探し」を楽しんでいる。
3月下旬に国家非常事態宣言が出され、学校も休校となり、全土で外出が制限されているニュージーランド。アーダン首相が首都ウェリントンの自宅の窓際にテディベア2つを置いたことが伝えられると、この動きが全国に広まった。必需品の買い物や散歩などの運動は認められており、たまに外出する親子連れの目を楽しませている。
テディベアがどこにあるかを地図上に示すウェブサイトも登場し、全国で約2万8000カ所が挙げられている。サイトを立ち上げた南部クライストチャーチのデブ・ホフマンさんは「子供は歓声を上げて喜んでいる。この動きは、困難な時に人々が一体感を持とうとする表れだと思う」と話している。(シドニー 共同)