国内

首相記者会見全文(7)「交通機関に減便要請しない」

=(6)から続く

--医療現場は防護服やマスクの不足が非常に深刻だ。どう対応するのか。

 「国民の命、健康を守るため、過酷な状況の中で感染と背中合わせで、感染リスクと背中合わせで、最前線で戦っておられるのはまさに医療関係者の皆さまです。看護師、看護助手あるいは、もちろん医師の皆さま、病院関係の皆さまには、臨床検査技師室など、医療関係の皆さまに改めてお礼申し上げたいと思うんですが、その皆さんが自らの感染を守るためのマスクやゴーグルや防護のガウン、医療用ガウンなどが不足している。十分に供給できていないということは、首相として申し訳ないと思っております」

 「その中で、今まで海外に大きく、特に中国に大きく依存していたという問題点もありました。そこで、医療物資の不足状況を緩和するために、プッシュ型で提供していくこととしています。まず第1弾の緊急事態宣言が発出された7都府県に対し、(医療従事者用の)サージカルマスクを今週中に1000万枚、そして医療用ガウンおよびフェイスシールドをそれぞれ今週中に10万枚、今月中に90万枚、また、N95マスク、KN95マスクを今週中に約7万枚、今月中に約70万枚配布します」

 「また、これまで医療機関へのサージカルマスクの優先的な配布を行ってきましたが、これに加え、介護施設や小中学校、また妊婦の方々に対し、感染拡大防止の観点から、布マスクの配布を行ってきました。その上で、さらに枚数が確保できる見通しとなったことから、手に入らずに困っている方々がたくさんのいらっしゃるという認識のもとに、国民の皆さまに広くこの布マスクの配布を行わせていただくことといたしました。これは洗えば何回も使えるものでございまして、マスク需要の抑制にもつながっていると考えております。シンガポールでも全国民に対する布マスクの配布を行っているとうかがっております。また、(フランスの)パリ市においてもそういう決定がなされたと聞いています」

 「また、昨日と一昨日には、医療物資の増産などの取り組みをしていただいている企業の代表者の方々と意見交換を行いました。さらなる供給の確保に向けたお願いをさせていただいたところなんですが、これは従来の医療機器メーカーだけではなくて、例えば自動車メーカーやあるいは電池メーカーなど異業種の方々も含めて、総力を結集をしていただきたい。全力を尽くしていただくという力強いお話もいただきました。まさに現場で頑張っている皆さんをできる限り支えていきたいと思っています」

--大型連休中の新幹線や飛行機の減便などについて、鉄道・航空会社などに要請する考えはあるか。

 「鉄道や航空機も含め、公共交通機関は国民生活や経済活動を支えるインフラであります。例えば、社会基盤を支えている基盤の一つなんだろうと思います。基本的には、緊急事態においても必要な機能を維持すべきと考えていますが、特定の期間に集中して混雑が起こることのないよう、政府としては、事業者に対して減便を要請する考えはありません。つまり減便することによって、かえってそこで混雑が起こるということにもなるんだろうと思います」

 「別途ですね、それぞれ経営判断として減便されているところはあると承知しておりますが、政府として減便することによって、かえって、特定の便など、電車もそうですが、人が集中するということは避けたいと思ってます」

=(8)に続く

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