海外情勢

経済再生、新冷戦は…中国全人代 国防費伸びも注目

 【北京=西見由章、三塚聖平】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)が22日に開幕する。会期は28日まで。本来は3月5日に開幕予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期されていた。中国経済の立て直しをはじめ、コロナの初動対応をめぐり圧力を強める米国との「新冷戦」への対処、国内からも批判を受ける習近平指導部の求心力回復など、山積する課題に関し、どのような路線を打ち出すか注目される。国防予算の伸びもコロナ後の世界で覇権を目指す中国の動向を占うポイントだ。

 2020年1~3月期の実質国内総生産(GDP)は前年同期比6・8%減と四半期ベースで初のマイナスとなった。習指導部は財政赤字拡大の容認や、13年ぶりとなる特別国債発行の方針を決めた。詳細が全人代で示される見通し。

 20年のGDP成長率目標がどうなるかも注目される。例年、目標は全人代で示されるが、先行きが不透明なため設定を見送るべきだとの意見がある。一方で19年実績(6・1%)から半減の3%程度を主張する経済関係者もいる。

 税収減や民生費負担の増大が見込まれる中、米国に次いで世界第2位の規模を誇る国防費の伸び率も焦点だ。19年予算案は前年実績比7・5%増の1兆1898億7600万元(当時のレートで約19兆8千億円)だった。南シナ海や台湾問題、核戦略をめぐる米軍との摩擦激化が予想され、「軍幹部は9%の増加を目指している」(香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト)との報道もある。

 全人代に先立ち、国政助言機関、人民政治協商会議(政協)の第13期全国委員会第3回会議が21日、北京の人民大会堂で開幕した。汪洋・政協主席は活動報告で「積極的に新型コロナとの戦いに身を投じた」と成果を訴えた。

 中国全国人民代表大会(全人代) 中華人民共和国の唯一の立法機関で一院制の議会。憲法で国家権力の最高機関と規定される。各省・直轄市・自治区および人民解放軍の代表らによって構成される。代表の任期は5年。法律の制定や国家予算の審議などを行う。原則として毎年3月に1回開催されるが、今年は新型コロナウイルス対策を優先するため延期された。

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